孤独は万病のもと
孤独は昔から「万病のもと」と考えられていますよ。現在、孤独がうつや心臓病、認知機能の低下など精神的・肉体的な病気のリスクを高めるという研究結果が数多く報告されているそうです。人間は本来社会的な生き物なので、個人は絶えず他者との関係において存在しているものですが、他者とのつながりをなくし、孤独が常態化してくと、心身に強いストレスを与えるからではないかと考えられているようです。また、孤独を抱えた人が、アルコールやギャンブルにのめり込む傾向が強いというのも容易に想像できることですね。そう言えば、孤独こそ「死に至る病」と述べた哲学者がいましたね。
日本のオジさんが危ない!
コロナ禍では他人との交流が減り、多くの国民の心に孤独の影が潜んでいるといったようなことが言われましたが、特に日本の中高年については、4割が「親しい友人がいない」と感じているなど、欧米と比較しても、他人との交流が少ないと感じている割合が高いというデータがあるようです。これには様々な理由があるのでしょうが、やはり多くの識者が指摘しているように、日本社会は縦割り社会で、本来的にフラットな関係作りに適していないことが挙げられると思います。また、多くの企業戦士たちは、組織で勝ち残るためにフラットな人間関係を切り捨ててきたのですから、定年退職になりました、これからは仲良くしてネ、というのはやはり難しいのでしょう。さらには、風土的なものとして、「男は黙ってサッポロビール!」的なところも大きく関わっていると思いますよ。とにもかくにも、日本のオジさんは友達がいないのです。そして、わたしには、これがほんとうによくわかることなのです。それは、まさしく「わたし自身」のことであるからです。そうか、わたしは孤独なのか、うつや心臓病になりやすいのか、そうなのか、ほんとうにわたしは危ないオジさんなのか?「男は黙ってサッポロビール!」じゃダメなのか?
日本の残念なオジさんたち!
定年退職したオジさんたちには、たしかに苦戦している人が多いようです。退職後に始めた趣味も、もともと見栄ばかりを気にして始めたものだから、お金を掛けたわりにはすぐに飽きてしまい、いつしか毎日家でゴロゴロ、奥さんの家事の強烈な抵抗勢力になってしまっているうえに、奥さんが外出しようものなら、「どこへ行くんだ?オレのメシは?」とくれば、もはや「終了~!」と言われてもしかたありませんよ(‘-‘*)。さらには、奥さんにキツく言われてシブシブ参加した町内会行事の打ち上げの席で、現役の頃の役職や仕事の自慢話などをし出しては、もはや「老害」と言われてもしかたありませんな。これらはみんな雑誌の受け売りで、ほんとうにそんな人がいるのか知りませんが、いても不思議ではないと思いますよ。
孤独を堂々と引き受ける!
孤独に生きることはたしかにあまり躰にはよろしくないでしょう。うつを発症してしまうかも知れないし、肉体的な病気のリスクも心配です。これには科学的なエビデンスもあるようですからね。しかし、だからといって、定年退職後も人間関係を大事に考えましょう、地域の人とのかかわりを大事にしましょう、なるべく人と交流するような趣味を持ちましょう、みたいな「定年退職後のススメ」におめおめと与する気持ちには全くなれません。大事なことは、他者と関わっていることではなく、その中で心地よさを感じているかどうかですよ。飲み会に参加しても、思い切りマウントとろうとしてくるようなやつばかりじゃ楽しいはずないでしょう。現役時代のように、後々の仕事のこともあるから、そうそう不機嫌にしてもいられない、ということなら仕方ありませんが、退職後に何でムリしてそんな人間関係を大事にしなくちゃいけないの?ということですよ。わたしだって、楽しいと感じられるのなら、どこへだって行きますし、誰とだって会いますよ。でも、そうでないなら、もう結構、ひとりで良いです。それが孤独だというのなら、堂々と引き受けますよ。幸いにして、細君は息災ですし、倅は既に所帯を持って仕事も順調のようです。全くの天涯孤独でもありません。堂々と世界一孤独な日本のオジさんを生き抜くつもりです。
『いつも心に太陽を!』
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