不登校に悩む保護者は相変わらず多いです!
スクールカウンセラーとなって、やはり、と言いますか、当然ですよね、と言いますか、痛感するのは、お子さんの不登校に悩む保護者の多さでしたよ。「義務教育」という言葉が持つ意味合いがやはり猛烈に強いように思います。「~ねばならない」という呪縛は「教育機会確保法」の理念が浸透した今日でも根強く保護者に残っているというのが偽らざる実感です。
「教育機会確保法」を信じない保護者?
「教育機会確保法」は、正式には「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」といい、その最大のポイントは、「学校へ行かなければならない」という呪縛からの解放です。その第十三条には、それまで教育相談の現場でなかなか言い出せなかった「不登校児童生徒の休養の必要性」が明確に認められており、ここから児童・生徒は学校を休んでも、自身を責めずに済むようになる、ことが期待されたのでした。そして、保護者や先生も、無理に登校する児童や生徒に「学校のことは気にしないで、しばらく休もう」と自然と言えるようになれば、というわけなのでした。しかし、2017年2月の施行から6年余りを経た今でも、学校に行くことにこだわる保護者はとても多いのです。「行かねばならない」呪縛からはそう簡単に解放されはしないようです。特に中学生を持つ保護者にはその思いが強いといえます。
高校入試の呪縛!
中学生の不登校を持つ保護者の皆さんが、口を揃えて言うことがあります。それは、「このまま欠席が続いたら高校に行けなくなるのでは?」という不安です。もちろん高校入学には、入試を突破しなければなりませんから、倍率の高い人気校への入学は難しいかもしれません。欠席日数30日というのでスクリーニングする高校は意外と多いです。しかし、本人の望む勉強のできる高校という広い考えで高校を選ぶなら、身体疾患や精神疾患等の入院中で登校できる状態ではないというのならともかく、たとえ不登校であっても受験は可能ですし、学習していれば合格の可能性も十分にあるでしょう。まして「適応指導教室」や「教育支援センター」、また保健室等で勉強できているならなおさらです。たとえ学校の外であっても、学習していることが認められれば、受験が認められないことはまずないでしょう。それが「教育機会確保法」の眼目なのです。現実として問題なのは、学校に行けていない、ことではなく、好きなものがない、とか、学力がない、ことのほうが遙かにダメージが大きいのです。高校入試のせいで人生大きく出遅れてしまった、みたいに考える必要は全くないのです。
「答え」は必ず本人が持っている!
保護者の皆さんが大きな不安を抱えるだけあって、実際に本人に会ってみると、これは苦戦しそうだな、と感じる生徒さんは正直多いですよ。生きるエネルギーがダウンしている子も多くて、途方に暮れてしまうこともしばしばです。でも、焦る必要など全くないことは、私のこれまでの教職経験から断言できます。ダイジョウブ、心配いらない、どこまでも受け止める、答えは君自身がきっと持っている、「いつも心に太陽を!」といつもの決めゼリフでふんばる私なのでした。『いつも心に太陽を!』
コメント