他人の不幸はシャーデンフロイデ!

楽園の公認心理師

不幸のツイートは伸びる?

悩み、苦しんでいるツイートは伸びる、みんなどんだけ他人の不幸が好きなんだ?、みたいなツイートを見ましたよ。確かに、失恋してしまったり、失業してしまったり、仕事で失敗したりと非常に困り感のあるツイートは多く注目を集める傾向があるようです。そんなふうに考えると、Twitterってやっぱり役に立っているな、と感じますね。

『シャーデンフロイデ』を知っていますか?

他人の不幸に思わず幸福感を得てしまう感情を「シャーデンフロイデ」と言いますよ。「シャーデンフロイデ」は、一般的に「自分が何もせずとも、他人が不幸や悲しみ、苦しみ、失敗などに見舞われたことを見聞きしたときに生じる喜びや嬉さといった感情」のことで、「他人の不幸は蜜の味」みたいな表現と同じですね。なんだかとても日本的な感情のようにも感じますが、心理学では文化的には普遍性のある感情ということになっています。他人の失敗や不幸を見ると幸せを感じてしまうなんて、ずいぶんさもしいと思いますが、実はある程度必要な感情でもあるのですね。どういうことかというと、その「喜び」の源として、あの愛情ホルモン「オキシトシン」が関係しているのですよ。「オキシトシン」には、よく知られているように幸せや愛情を促進するという素晴らしい働きもありますが、同時に「異端」や「不公平」を許さない、という働きもあるのです。なんだか正反対なようにも思いますが、つまりは、人々の不平や不満をなくし、安寧を保持するという意味においては、同じ働きだといえるのです。Twitterには、今日もまばゆいばかりのキラキラtweetもたくさんありますが、「わぁ~っ、この人大変だなぁ」みたいな残念ツイートも溢れています。残念ツイートの「いいね♡」の数だけ、ちょっとの喜びとともに人々の「満たされなさ」が軽減され、穏やかさが回復されている、と考えれば、それはそれでちょっと安心な気持ちにもなるではありませんか。Twitterがすべてではないけれど、匿名性の高いSNSはやっぱりなくてはならないものだと言えそうです。『いつも心に太陽を!』

コメント

タイトルとURLをコピーしました